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沖縄語辞典

 今年3つめの台風。風は前より弱かったものの、のろのろと進むのを待つのに疲れた。沖縄本島は46時間も暴風域に入っていたそうだ。ジュンク堂書店那覇店は5日、2009年の開店以来初めて、終日閉店した。

 昨日もまだ強風が吹いていたが、自動車学校に入校するため、傘もさせないまま三越前まで歩いていった。バスを待つあいだに、ずぶ濡れの観光客が何人も走りすぎていく。
 遅れて到着した送迎バスには私ひとり。
「明日にすればよかったのに」
と運転手さんにいわれ、そうですね、とうつむく。いやなことは早くすませたかったのだ。

 授業が終わって手続きを確認しているうちに、帰りのバスは行ってしまった。雨はやんでも風が吹きまくるなかをとぼとぼ歩く。
 りうぼうの7階のリブロに寄った。沖縄本コーナーを見る。まだ知らない新刊は出ていないと確かめたところで、はっと平台に釘付けになった。

 『沖縄語辞典』(国立国語研究所・編、財務省印刷局)が平積みになっていたのだ。

 これまで何度か問い合わせを受け、
「版元品切れです」
と答えてきた。
「この本が? うそでしょ?」
と信じてくれないお客さまもいた。確かに、定番書として常に棚に並べたい本なのだが、ずいぶん前から品切れなのだった。

 その本が、3冊もある。品切れというのは私の思い込みだったのか。出版社に電話して確認したことはあっただろうか? もしずっと流通していたとしたら、うそをつき続けたことになる。非常にまずい。
 最近重版されたのか、と奥付を見たら、平成13年の9刷。では、ずっと前に仕入れた在庫がまだ残っているということなのだろうか。

 家に帰っていくつかネット書店を見ると、総じて「品切れのためご注文いただけません」の表示になっている。ひとまず安心した。
 さらに、琉球新報のこんな記事を見つけた。

沖縄語辞典、15年ぶりに再版 [1998年3月11日]  沖縄方言の最初の本格的辞典で古典的名著といわれる「沖縄語辞典」(国立国語研究所編、大蔵省印刷局)が、15年ぶりに本屋の店頭に並ぶことになった。再版を望む各方面からの声に押される形で8刷の刊行が決まったもので、研究者を中心に早くも歓迎の声が上がっている。県内でも11日から発売される。 (中略)  同書は、政府刊行物を扱っている文教図書の本店、各支店で発売される。定価は5200円。

 最後に出てくる「文教図書」が、リブロの前身である。県内ではほぼ独占販売だったのだろう。
 さらに、こんな記事も。

沖縄語辞典の増刷決定 [1998年3月25日]  15年ぶりに再刊された「沖縄語辞典」(国立国語研究所編、大蔵省印刷局)は、発行元の予測を超える売れ行きをみせ、品切れ状態が続いている。限定出版のため、一時は予約受け付けもストップしたほど。このため、国立国語研究所(国研)は、当初の方針を変更し、急きょ増刷することを決定。古典的名著といわれる同辞典の価値があらためて証明された形だ。/ 沖縄方言の初の本格的辞典として版を重ねてきた同辞典。15年ぶりの再版となった8刷が、県内で売り出されたのは去る11日から。那覇市久米の沖縄政府刊行物サービスセンターと文教図書の本店、支店には、発売開始とともに注文が殺到。予約を含め1週間で約600冊と、飛ぶような売れ行きで、入荷が間に合わない状況だ。/ 8刷の発行は限定1000部。このうち300部は全国の言語学者や研究機関用に確保されており、県内の店頭に並ぶのは最大限に見積もっても5、600冊どまり。予約客にも「確約はできない」と、断りを入れているため苦情の声が高まっていた。/ 読者の求めにこたえようと、同センターは大蔵省印刷局を通して国研と交渉、増刷を要求。限定出版の方針を崩さない国研に対し、予約リストを示すなど県内の実情を説明し、増刷による対応を迫った。(後略)

 たった2週間でこの展開である。すごい。5200円が600冊だから、312万円だ。これは売るのが楽しかっただろうな。

 店にあったのは確かに平成13年のものだったけれど、平成10年に2度刷っているということは、10刷にあたるのだろうか。刷や版の考え方はよくわからない。
 とりあえず、次に行ったら1冊買っておこうと思う。

Posted by uchinan : 18:10 | Page Top ▲